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ボーイング、787型機フライトテスト最新状況を発表

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フライトテストが進められている787(写真・米ボーイング)
 米ボーイングは、次世代航空機「787型機」の飛行試験プログラムの最新状況を発表した。現在、4機のテスト機を使用して遠隔地でのテストを実施している。このうち1機(5号機=ZA005)はこれまでと同様、シアトルを基点としたテストを継続している。

 フライトテスト用1号機(ZA001)は、基点とするカリフォルニア州エドワード空軍基地を離れ、ニューメキシコ州ロズウェルで1週間のテストを実施。ZA001がロズウェルでテストを実施するのは湿潤状態での滑走テストを実施した先月に続いて2度目で、今回は、離陸に向けた滑走中に離陸をキャンセルするテスト(RTO:Rejected-Takeoff Conditions)を中心として行っている。1号機は、これまでに離着陸に関するテストを中心に、エドワード空軍基地以外でも数週間にわたってテストを実施。

 テスト用2号機(ZA002)は、アイスランドのケフラビーク空港で高緯度や極寒地域でのテストを実施している。787型機プログラム担当バイス・プレジデント兼ゼネラル・マネージャーのスコットファンチャー氏は「しばらくの間、テストに適切な天候状況を見てきましたが、ケフラビーク空港の予報を確認し、今週初めにこのテストを実施しました」と説明している。

 テスト用3号機(ZA003)は、温度が38度を超える猛暑のアリゾナ州ユマでのテストを約1週間実施する。

 テスト用4号機(ZA004)は、カリフォルニア州ビクタービルで飛行荷重のテストを実施しており、フライトエンベロープ内での外圧分布状況をテスト。ZA004はこのカリフォルニア州でのテストを終了後、モンタナ州グラスゴーでのテストを予定する。

 テスト用5号機(ZA005)は、主翼の前縁、尾翼に人工氷形を貼り、着氷状態での性能テストを実施。天然氷によるテストは既に完了している。

 787型機のフライトテストは、これまでに540回以上のフライト、時間数では1650時間以上を実施している。


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