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国内外企業が投資加速、ドイツの太陽光発電に

 【ベルリン9日PRN=共同JBN】ドイツでは太陽光発電(PV)産業の急成長が続いている。ファーストソーラー(First Solar)、アバンシス(Avancis)、ソーラーワールド(SolarWorld)、ユーヴィー(Juwi)などいくつかの最大手の太陽光発電会社は、ドイツに新たな投資を行うと発表している。米ファーストソーラーはドイツでの発電能力を倍増しようとしている。これらの展開は業界の力を浮き彫りにし、将来の市場成長への信任票を付加する。ファーストソーラーの発表は、ドイツにおける再生可能エネルギー産業で今年最大の外国投資となる。

 米国のファーストソーラーは、薄膜太陽電池の世界最大手メーカーであり、ドイツ東部にあるフランクフルト(オーデル)にある施設に2億ドル余りを投資すると8日発表した。この投資は欧州最大の薄膜太陽光電池製造工場にするもので、年間生産能力は446メガワット(MW)となる。新しい投資は数百の新規雇用を生み出し、ドイツと欧州で進行中の需要増の対応に役立つ。ドイツ連邦政府と州政府は、投資による経済発展の貢献に対して約3000万ユーロに上る奨励金を支出する。ドイツ貿易・投資振興機関(Germany Trade & Invest)は、ドイツへの当初投資に当たってファーストソーラーを支援した。

 ファーストソーラーのロバート・ジレット最高経営責任者(CEO)は生産拠点としてのドイツの魅力を確認して、「フランクフルトの当社工場は既に世界で最も効率的なものの一つであり、地域には熟練労働者が多数いる」と語った。

 フランスのサンゴバン社子会社のアバンシスは今週、ドイツ東部の都市トルガウに新しい工場を建設する投資を発表した。新施設は薄膜CIGS(銅・インジウム・ガリウム・セレン化合物)太陽光パネルを製造する同社2番目のドイツの工場となる。新工場は年間生産能力100メガワットとなる。敷地は2万5000平方メートルあり、2012年第1四半期に操業開始となる。

 ▽ドイツの太陽光発電会社も同様に投資
 ドイツの太陽光発電企業ソーラーワールドとユーヴィー両社もまたこのほど、ドイツに新規投資を発表した。太陽光発電業界で最大手総合生産業者であるソーラーワールドは今週、ドイツ東部の都市フライブルクに新しい製造工場を建設するため3億5000万ユーロの投資を公表した。この施設は今年末までに同社のソーラーウエハー製造能力を750メガワットに増やすことになり、世界最大となるドイツの太陽光発電クラスターへの証となる。

 同時にユーヴィーは、ドイツ・ライプチヒ近郊の町ブランディスの80人の労働者を新規採用する新施設に投資する。同社は太陽光、風力、バイオエネルギー分野における再生可能なエネルギー開発プロジェクトを計画、建設、操業する世界最大手の1社である。

 ドイツにおける設備は2009年に3・8GWpに達し、世界のすべての新しい施設の半分以上の割合を占める。ドイツは言うまでもなく世界最大の PV市場であり、PV企業にとって引き続き魅力的な投資場所である。ドイツの製造業者は大きく成長している市場へのアクセスを持つばかりでなく、質の高い製品に対する地域的なブランドの存在と評価を通じて、大きな競争上の優位に立つ利点がある。ドイツの太陽光発電産業はまた、業界における最高密度の 研究開発機関の存在から利益を得る。同時に、ドイツは十分確立した産業インフラストラクチャー、大規模な機器サプライヤー基盤、質の高い熟練労働者を誇っている。

 ドイツ貿易・投資振興機関は、ドイツ連邦政府の対外貿易、国内投資推進機関である。同機関はドイツ市場へのビジネス活動拡大を望む外国企業に助言する。機関は外国市場への参入を望むドイツ企業には対外貿易に関する情報を提供する。


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