オーチス社、上海万博にエレベーターなど１６９基を納入
【ファーミントン（米コネチカット州）２５日ＰＲＮ=共同ＪＢＮ】世界的企業であるオーチス・エレベータ社（Ｏｔｉｓ Ｅｌｅｖａｔｏｒ Ｃｏｍｐａｎｙ）はこのほど、中国上海市で開催される２０１０年上海万国博覧会に合計１６９基のエレベーターとエスカレーターを納入することになり、この世界的なイベントにおける最大のエレベーター供給メーカーとなった。今回の契約には、省エネ型Ｇｅｎ２とＳＫＹのエレベーター、およびＲｅＧｅｎ（商標）駆動技術の提供が含まれている。オーチス社は、米国ユナイテッド・テクノロジーズ社の子会社。
オーチス社のディディエ・ミショーダニエル社長は、「この歴史的な中国上海万国博覧会において、７０００万人とも予想される観光客に安全で信頼できる交通手段を提供できることは、オーチスにとって大変名誉なこと。当社の省エネ型製品は、上海万国博覧会が重視する環境テーマと一致するため選ばれたのであり、オーチス社は今後も上海の発展のために継続的に支援する考えである」と述べた。
上海万国博覧会のテーマは、「より良い都市、より良い生活（Ｂｅｔｔｅｒ Ｃｉｔｙ, Ｂｅｔｔｅｒ Ｌｉｆｅ）」をうたっており、それは世界中が求める責任ある都市開発や環境に優しい建築施工に焦点を当てている。エネルギー消費量を減らすというオーチス社のコミットメントにのっとり、同社は省エネ効果の高いＲｅＧｅｎ駆動装置や、８２基のＧｅｎ２エレベーター、４６基のＳＫＹエレベーターを納入する。オーチス社の高性能製品は、西子オーチス、オーチス、そしてエクスプレスの３社から供給され、上海万国博覧会で最大規模の中国館とテーマ館に、１８棟のアパートに、そしてシビリアン・カルチュラル・ホテル群やオフィスビル１棟に設置される。万国博覧会施設の多くは、博覧会終了後、公共施設に転用され、その中には上海の商業中心地を豊かなものにする中国歴史文化美術館も含まれている。オーチス社はさらに、万国博覧会の来場者に対し、効率的な輸送を実現するために、上海地下鉄２号線と１１号線の各駅に２２４基のエスカレーターを設置するメーカーとしても選ばれている。
同社のＧｅｎ２エレベーターは、従来のシステムに比べ、エネルギー消費量を最大５０％まで削減することができる製品。このエレベーターは、オーチス社の特許であるポリウレタン塗装のスチール製フラットベルトと永久磁石のギアなし装置を使用しているため、注油の追加が不要であり、環境を配慮したクリーンな製品となっている。Ｇｅｎ２エレベーターはまた、ＲｅＧｅｎ駆動装置を組み合わせることにより、最大で７５％のエネルギー節約を実現している。ＲｅＧｅｎ駆動装置は、これまでブレーキ時の放熱として失われていたエネルギーを保つことができるため、そのエネルギーをビル内の配電網に送ることによって、照明などのビル電気システムに貢献している。ＳＫＹシステムはさらに、永久磁石のギアレス装置を使って乗客に最高の乗心地を提供するとともに、全体的に環境への影響を少なくしている。
中国２０１０年上海万博は、２０１０年５月１日から１０月３１日まで開催され、２００の国や国際機関が参加することになっている。このイベントを準備するために上海市は約４５０億米ドルに上る投資を行って上海の交通機関とインフラを整備し、２．１平方マイルにも及ぶ万国博覧会場を建設している。万国博覧会は、最も古い歴史を持つ世界的イベントの一つで、その時代のすばらしさをみんなで分かち合い、地球的規模の課題に対する解決策を探るよい機会となっている。
オーチス中国社のアレン・ガー社長は、「オーチス社は、世界万国博覧会を支援することを大変光栄なことと考えている。この大イベントは、オーチス社の技術革新や省エネルギーの追及に対するコミットメントを体現するものだ」と述べた。
オーチス社は、エレベーターやエスカレーター、そして動く歩道などを開発・製造・販売・保守する世界最大のメーカーである。オーチス社の本社は、米国コネチカット州ファーミントンにあり、世界２００余の国や地域で６万１０００人以上の社員を抱え、製品やサービスを提供している。 同社はまた、世界中の１７０万台に及ぶエレベーターとエスカレーターに保守サービスを提供している。親会社のユナイテッド・テクノロジーズ社は、米国コネチカット州ハートフォードに本社を置く多角化企業であり、建築産業や航空宇宙産業分野にハイテク製品とサービスを提供している。
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- ［電子・半導体］オーチス社、上海万博にエレベーターなど１６９基を納入 2010/05/25 火曜日
