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投資会社のペイトリアーク、自動車部品のDURAを買収

 【ニューヨーク12日PRN=共同JBN】ペイトリアーク・パートナーズ社(Patriarch Partners, LLC、以下ペイトリアーク)会員社は12日、DURAオートモーティブ・システムズ社(DURA Automotive Systems, Inc.、以下DURA)の資本構成を変更し、同社株式の過半数を取得することで合意したと発表した。

 ペイトリアークは合意に基づいて1億2500万ドルを上限に資本を投資し、DURAの企業支配権を持つ。今回の取引によって、2008年6月に米連邦破産法11条の保護適用を受けて再建された企業であるDURAは強力なバランスシート、業界トップの知的財産、低コストで幅広い世界展開を備える自動車供給企業に転換する。この取引はドイツ規制当局の許可を含む通常取引完了条件に従う。

 ペイトリアークはこれと同時に、ペイトリアーク関連企業のグローバル・オートモーティブ・システムズ(Global Automotive Systems、以下GAS)とDURAとを企業統合する意向であるとことも発表した。GASはアルミニウム、低炭素鋼から超高張力鋼に至る素材関連の専門的知識を保有し、幅広い金属成型、溶接、組み立ての能力がある。この専門的知識を生かして、DURAはドア骨組み、パーキングブレーキなどの部品を含む骨組み・安全系統の製品ラインの拡大に向け、北米を拠点とする製造の足がかり獲得する。統合した両社はDURAブランド名で運営する。

 ペイトリアークのリン・ティルトン最高経営責任者(CEO)は「ペイトリアークは製造と技術の兼ね合いを通じて雇用の維持と産業強化に尽力している。この投資はこうした戦略を裏付けている。DURAへの戦略的投資およびそれに続くグローバル・オートモーティブ・システムズとの統合によって、北米における DURAの能力を著しく強化するとともに、深さと広さを備える堅固なサプライヤーを創出し、ひいてはそれがDURAの顧客と関係者に大きな利益をもたらすことなる」と語った。

 DURAのティモシー・D・リューリート会長兼社長兼最高経営責任者(CEO)は「DURAは過去15カ月をかけて全面的な事業リストラを行い、いまや財政上は成長の兆しが見えてきた。この経営上のリストラによって当社は世界的により競争力を備えており、それは当社の雇員の献身とスキルの証である」と語った。

 リューリート氏はまた「その困難な作業がDURAに対するペイトリアークの関心を引いた。われわれはペイトリアークが当社の潜在価値に気付いたことをうれしく思う。この取引ならびにGASとDURAとの統合について極めて喜んでいる。これらの取引によって、DURAは自動車産業で最も借入資金が少ないサプライヤーとなり、北米での拠点を拡大し資金調達がより容易になる。われわれは明るい未来が訪れることを共に期待している」と述べた。

 ▽DURAについて
 DURAは、世界の自動車産業向けにドライバー制御系統、座席制御系統、ガラス系統、エンジン組み立て、構造ドアモジュール、外装系統を設計・製造する有力な独立系企業である。DURAは北米、アジア、欧州の相手先商標製品製造企業(OEM)および多数の有力な一流自動車サプライヤーに自動車部品を販売している。DURAは米ミシガン州ロチェスターヒルに本社を置き、16カ国で33の製造事業を展開し、2008年に17億5000万ドルを売り上げ、9800人を雇用している。DURAおよび同社製品に関する情報はウェブサイトwww.DURAauto.comを参照。

 ▽ペイトリアークについて
 ペイトリアークは垂直統合の非公開株式投資会社で、経営上の企業再建に関する確かな専門的知識を自社内に保有している。ペイトリアークは2000年に創立され、金融機関の困窮したポートフォリオを管理・収益化を目指し考案された特許を有する金融モデルを基に創業した。それ以来、ペイトリアークは統合産業プラットフォームを作り、直接投資と複雑な複合ビジネスの変革に専念するグローバル投資企業に発展した。ペイトリアークは、70以上の企業への株式投資を行い、これら企業の約3分の2における株式を管理するなど70億ドル以上の株式と担保付き融資から成る資金を管理している。詳細はウェブサイト www.patriarchpartners.comを参照。


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