トヨタ自、家庭充電可ハイブリッド車市場に導入へ
プリウス プラグインハイブリッド（写真・トヨタ自動車） トヨタ自動車は１４日、家庭用電源から充電できるプリウス・プラグインハイブリッド（ＰＨＶ）を市場に導入することを発表した。２０１０年上半期にかけて日米欧の特定顧客を中心に約６００台を順次納入。２年後に市販を開始し、年間数万台規模の販売を目指す。
日本では、官公庁やＥＶ・ＰＨＶタウン選定自治体、電力会社をはじめとする法人など特定利用者に対し、約２３０台をリースする。米国では、官公庁、企業、大学、研究機関などを対象にデモプログラムの位置付けで約１５０台を提供、走行データの取得やインフラの開発推進などを行う予定。欧州では約２００台をリースする。フランスのストラスブール市への約１００台の他、英国やポルトガルに導入が決定しており、さらにドイツやオランダなど約１０カ国にも導入を検討している。その他にも、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどに導入する予定である。
プリウスＰＨＶは、家庭用電源からの充電を可能とし、電池容量を大幅増加させたことでＥＶ走行距離が拡大した。また電気を使いきりＥＶ走行できなくなった場合も、従来のハイブリッド車と同様に走行ができる。
３代目プリウスをベースし、駆動用電池にトヨタとして初めてリチウムイオン電池を搭載。燃費等の審査値の試験法は国・地域により異なり、日本では、満充電状態でのＥＶ走行換算距離は２３．４キロメートル、ＥＶ走行とＨＶ走行の燃費を複合して算定したプラグインハイブリッド燃料消費率は１リッターあたり５７キロメートル、ＣＯ２排出量は１キロメートルあたり４１グラムとなっている。
今後トヨタでは、車両導入における様々な検証や市場からのフィードバックを踏まえ、ＰＨＶの早期普及を図るため、２年後に市販を開始し、年間数万台規模の販売を目指す。電気をはじめとした代替エネルギーの利用促進により、石油消費の抑制、ＣＯ２排出量の削減を進めるため、長年にわたるハイブリッド車販売、ＲＡＶ４ ＥＶや燃料電池ハイブリッド車の市場導入を通じて培った電気利用技術の開発を加速させていく。
前後の記事
記事バックナンバー
- ［四輪・二輪］トヨタ自、家庭充電可ハイブリッド車市場に導入へ 2009/12/15 火曜日
