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エンパイアステートビル、5億5000万ドルで改修計画が進行中

エンパイア・ステート・ビルディング 【ニューヨーク24日PRN=共同JBN】世界で最も有名なオフィスビル、エンパイア・ステート・ビルディングは現在5億5000万ドル以上をかけて改修、アールデコの偉大さの創造、最先端の強化でこの象徴的なランドマークを再開発する計画を実施中である。マルチメディア・ニュースリリースは以下を参照。http://www.prnewswire.com/mnr/empirestatebuilding/40200/

 このビルの3代目オーナーであるアンソニー・マルキン氏は「W&Hプロパティーズが2006年8月にビルの管理を引き継いだ際、われわれはエンパイア・ステート・ビルディングをよりよきテナントのためのトロフィーのような戦前の財産として再建し、ブランドを世界的卓越性の標準に高めようと決めた。われわれが行っているのは変身で、ニューヨーク市のテナントやブローカーや毎年世界的に有名な展望台を訪れる数多くの人たちの予想を超えることである。この国際的象徴の目に見える変身はこのビルを訪れる人に比類のない体験を与える」と語った。

 ▽エンパイア・ステート・リビルディングには以下が含まれる。
-1960年代の「近代化」で長い間隠れていた有名なアールデコ風ロビーの完ぺきな復元と再建。これとともにビルの展望台を訪れる観光客とオフィステナント、そこを訪れる人を分けるための特別入り口と交通路の建設。
-廊下と化粧室を含むすべての公共部分の改築と空調設備設置。
-86階と102階を含む全展望台の改築、アールデコ・アップグレードと80階の観光客待合室と売り場部分の強化。
-テナント、訪問者、コミュニティのためにより健康な環境を提供するための「グリーン」イニシアチブの拡張。
-ビル全体に最先端技術を採用。
-ビル全体のHVAC(冷暖房機器)のアップグレード。
-エネルギー効率よい装置の統合で3年の見返りで38%のエネルギー節約になる画期的作業。
-石造りのビル正面の防水。
-デジタル放送技術を採用した市場を独占するタワーの放送設備の再構築。

 ▽ロビー
 ベイヤー・ブラインダー・ベル・アーキテクツ&プランナー(BBB)とジョーンズ・ラング・ラサールのプロジェクトマネジャーによって行われたおよそ2年のリサーチの後、建築家、歴史家、専門工芸家からなる復旧チームは歴史的に正確な改築計画を立てた。これにはロビーを21世紀ビルの最先端の照明を含む近代的な強化を行いながら元の建築業者シュリーブ・ラム&ハーモンの設計意図通りに回復することが入っている。チームは歴史的文書、写真、オリジナルのデザインスケッチ、青写真、現存の構造的要素を参考にしている。

 ランドマーク保存委員会が承認した再活性化計画の一環として、これまでに改修などではっきりしなくなっている歴史的特徴、仕上げ、独特の構造上の細部は復元され再現されている。

 エンパイア・ステート・ビルディングは1986年に米国国定歴史建造物に指定されており、大恐慌時代に工業国家米国の精神の証としてわずか1年と45日で建設された。ロビー中に埋め込まれているメダルは、1930年の建設当時と現在にいたるまでの修復の間にこのビルに足を踏み入れた様々な労働組合や職人を記念している。

 このビルが最初に建設された際、ロビーには機械の時代の意気込みとチャンスを表す華麗な天井画があった。この壁画は神々しい天空を描いており黄金の輝きを持つすばらしいアルミの葉でレンダリングされ、工業用歯車と車輪に似た日差しと星々を備えていた。1960年代にこの壁画にはカバーが掛けられ、ビルを構造的に近代化するため蛍光灯設備の付いたアクリルパネルの吊り天井が設置されて修復不可能なまでに損傷を受けた。ニューヨーク市を本拠とする世界的に有名な保存アーチストであるエバグリーン・アーキテクチュラル・アーツ社がメーンロビーで焦点となるこのオリジナルの壁画デザインを細部に至るまで再現した。これはニューヨーク市で最も重要なランドマーク天井修復の一つである。

 ▽照明
 天井画に加えて地表面の小売りテナントのための照明とアップデート設計ガイドラインは訪問者の体験全体を強化するのに役立つ。長い間に失われた当初の各階と歴史的備品に関する照明コンセプトは、照明の必要性やニューヨーク市の電気事情によって調整できるエネルギー効率のよい備品と電球で復元された。

 オリジナルのロビー設計青写真にありながら全く制作されなかった2つのアールデコ風シャンデリアがエンパイア・ステート・ビルディングの最初の天井画を制作したランブッシュ社の4代目によって解釈された。これらは33ストリートと34ストリート回廊にかかる歩道橋の上に設置された。

 ▽大理石
 当初の石工はユニークな「ブックマッチング」の好例を作り出すためロビー全体にすばらしい外国産大理石を使用した。ブックマッチングは同じブロックの石の前面と背面が芸術上の目的から自然の脈配列を浮き彫りにするため向かい合わせに設置することである。ビル建設当初の大理石は長い年月のうちに取り除かれたり損傷を受けたりした。そのためBBBの歴史家が世界中を探し回り、できる限りなくなった素材と似ている新しい素材を自分自身で選別しているアンソニー・マルキン氏に無数のサンプルを届けた。

 ▽ストアフロント
 ビル内部、外部小売店のストアフロントのアップグレードには十分な考慮が払われた。現代の使用法の新しい基準を見つけ出しながら過去の設計も大切にするのが目標だった。ビル内のすべての小売りスペースはストアフロントのガラスにアルミとブロンズのフレームを含む新しい基準を採用する。それらは透明性と光を強調するため道路に面した小売店にはすべてガラスをふんだんに使用することや、エンパイア・ステート・ビルディングに使用されたオリジナルフォントに似せたサイネージのためのカスタム化したトレードマークのフォントであり、ホタテ貝のようにカーブしたエッジ、スクロール、ブロンズ細部などビルの金属加工全体に使用されるアールデコ風装飾品である。

 ▽展望台
 エンパイア・ステート・ビルディングの世界的に有名な86階と102階の展望台は訪問者体験全体を強化するため美的なアップグレードが施された。またギフトショップは86階から80階へと移動し、86階は雨天でも晴天でも展望台デッキの内外から遮るもののない眺望を提供する。

 エンパイア・ステート・ビルディング社のゼネラル・パートナーであるピーター・L・マルキン氏は「歴史的なランドマークと近代建築の驚異としてエンパイア・ステート・ビルディングを再び世界に紹介するのは記念すべき里程標である。ニューヨーク市の国際的象徴であるエンパイア・ステート・ビルディングは再びテナント、訪問者そして世界にとって市場のリーダー的なイノベーターとしての地位を取り戻した」と述べた。

 ▽エンパイア・ステート・ビルディングについて
 マンハッタンのミッドタウンに1454フィートの高さにそびえ立つエンパイア・ステート・ビルディングは「世界で最も有名なオフィスビル」である。エンパイア・ステート・ビルディングはインフラ、公共部分、アメニティに新たな投資を行い世界中の多様な産業から一流のテナントを引きつけている。この摩天楼の堅牢な放送技術はニューヨーク都市圏市場ですべての大手テレビ局、FM放送局をサポートしている。エンパイア・ステート・ビルディングは米建築家協会が実施した人気投票で米国一好きなビルに選ばれている。エンパイア・ステート・ビルディングの展望台は世界で最も好まれるアトラクションの一つであり、この地域でナンバーワンの観光目的地である。エンパイア・ステート・ビルディングの詳細はwww.esbnyc.comを参照。


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