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大林組 風揺れ・地震両用の制振装置を開発

 大林組は、東京工業大学の笠井和彦教授と共同で新開発した、高層RC造建築物に適した架構内制振装置「ハイブリッドブレーキダンパー 間柱型」を、福岡県北九州市小倉で建設中の超高層マンション(地上41階/地下1階、高さ145.7メートル)に初適用する。

 近年、建物の高さが横幅に比べて非常に高い超高層建築物が数多く建設されているが、このような非常に大きな塔状比を持つ建物は、揺れによって影響を大きく受けることから、風や地震などの様々な揺れに対応する制振装置が必要とされている。これまでは、風揺れと地震の揺れを低減する制振装置を別々に組み込む方法が一般的だったが、高コストや建築計画上の制約となることが課題となっていた。

 今回開発した「ハイブリッドブレーキダンパー 間柱型」は、ブレーキダンパーと粘弾性ダンパーを直列に組み合わせることにより、両ダンパーが互いに補い合って様々な揺れを大幅に低減することができる。風揺れのような微小な揺れや中小地震の揺れには粘弾性体が変形して揺れを低減し、大地震にはブレーキダンパーがさらに加わって揺れを吸収する。こうした2つの制振機能を1台で兼ね備えているため、建築計画上の自由度が高くなるうえ、制振システムの導入にかかる費用を最大4割低減することが可能となる。

 また、保守点検等が不要なため、建物のライフサイクルコストにおいても低減が図れる。


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