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英トランシェ3合意で、ユーロファイター加盟社が歓迎声明

 【ハルベルグモース(ドイツ)15日PRN=共同JBN】ユーロファイター・コンソーシアムは、英国が15日に開発中のユーロファイタータイフーン戦闘機トランシェ3生産に参加する決定を行ったことに対して歓迎の意向を表明した。ユーロファイター・コンソーシアムを構成する4カ国のうち、英国が最終契約案を承認する最後の国になった。この契約案は企業コンソーシアムとNATOユーロファイター・トーネード管理機構(NETMA)との間で取り決められたものである。今後、企業コンソーシアムであるユーロファイター社とNETMAが契約文書の最終案を実行にうつすことになるが、加盟国が期待していたとおり、ユーロファイターの就役期間を通して大きな経済的な節約になる。署名式典は夏休みシーズンが始まる前に行われる。

 ユーロファイター社のエンツォ・カゾリーニ最高経営責任者(CEO)は「英国が本日合意を確約したことは当社の顧客は約束を果たすという明確なシグナルだ。この計画に加盟する4カ国による出資によって加盟国の能力が高まり、貿易収支にも大きな貢献をする。わたしが言う見返りは目に見えるもので、例えば、コンソーシアム加盟各社は技術移転によって重要な能力を得ることになり、他の産業分野にも疑いなく技術がスピンオフされていく。わたしがさらに評価する点は欧州の多くの人にとって、これは仕事の確保や知識、教育の伸展につながることである」と述べた。

 カゾリーニCEOはさらに「今回の合意によってユーロファイタータイフーン戦闘機の市場における優位性がさらに強まることになる」と述べた。

 現在交渉されている契約は総額おおよそ80億ユーロに達すると見られている。

 トランシェ3の生産、機体性能が承認されたことにより、ユーロファイタータイフーン戦闘機の輸出に対する潜在能力がさらに大きくなる。既に、2件のユーロファイターの輸出契約が2003年にオーストラリア、2007年にサウジアラビアとの間で結ばれている。コンソーシアム加盟各社は現在、インド、日本、ルーマニア、ギリシア、トルコで活発な売り込みをおこなっており、ブルガリアとクロアチアについても可能性を探っている。ユーロファイタータイフーンは次の10年間の終わりまで生産されることが確認され、さらに性能面でも合意に達したことから、最先端の真のマルチロール(多目的)戦闘機として市場に君臨することになる。

 ▽背景説明
 ユーロファイタータイフーンは現在市場で購入可能な、最も先端的な新世代の真のマルチロール・スイングロール(多重任務)の軍用機で現在までにドイツ、イタリア、スペイン、イギリス、オーストリア、およびサウジアラビアの6カ国が発注している。合計707機が契約済みで、ユーロファイタータイフーンはヨーロッパ最大の共同軍事計画になっており、最先端技術を使い欧州の航空宇宙産業の世界における競争力を強化するものになっている。この計画によって400社合計で10万人以上の雇用の確保につながった。ユーロファイター・ヤークトフルークツォイク社(ユーロファイター社)はユーロファイター加盟社を代表して計画の管理を行っている。加盟社にはアレニア・フィンメカニカ社、BAEシステムズ社、欧州航空防衛宇宙会社(EADS)CASA、およびEADSドイッチェランドなどがあり、これらヨーロッパを代表する会社の2008年の売上げは合計約880億ユーロに達する。

 ユーロファイタータイフーン戦闘機の高精細イメージは当社ウェブサイト(http://www.eurofighter.com/medialibrary)からダウンロードできる。
ブログ:http://www.eurofighter.com/po_bl.asp


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