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大阪ガスやトヨタなど4社、家庭用SOFC共同開発で合意

 大阪ガスと京セラ、トヨタ自動車、アイシン精機の4社は25日、家庭用固体酸化物形燃料電池(=家庭用SOFC)コージェネレーションシステムを共同で開発することに合意に達した。

 家庭用SOFCコージェネレーションシステムは、総合効率に占める発電効率の割合が高いことから、熱需要が比較的少ない住宅でも環境性・経済性のメリットを充分に発揮できる。また、発電ユニットが小型であり、排熱量が少なく貯湯温度が高いことから排熱利用給湯暖房ユニットもコンパクトに設計できるため、スペースに制約のある戸建住宅や集合住宅への設置性にも優れる家庭用コージェネレーションシステム。

 大阪ガスと京セラは、持続可能な社会への貢献を目指し、環境に優しい家庭用SOFCコージェネレーションシステムの普及拡大を図るため、2004年から共同開発を開始し、耐久性の向上、システムの小型化など、実用化に向けた取り組みを推進してきた。また2007年度から、「固体酸化物形燃料電池実証研究」に参画しており、大阪ガスエリア内で45台を実居住住宅で運転し、高い省エネルギー性を実証してきた。

 一方、トヨタとアイシンは、2001年より共同で発電出力1kW級の家庭用固体高分子形燃料電池(=家庭用PEFC3)コージェネレーションシステムの開発を行なってきた。2006年度からは、「定置用燃料電池大規模実証事業」にも参画し76台のシステムを提供。実居住住宅において一次エネルギー消費量の低減やシステムとしての信頼性を検証した。

 今回の合意により、主に大阪ガスが排熱利用給湯暖房ユニット、京セラ・トヨタ・アイシンが発電ユニット(SOFCのセル及びスタックは京セラ)を担当し、また4社共同で、家庭用SOFCコージェネレーションシステムの評価などを実施する。今後4社は、大阪ガスの排熱利用などのコージェネレーション技術、京セラのファインセラミック技術、トヨタ・アイシンのシステム化技術といった、各社が培ってきた技術やノウハウを統合・活用することで、家庭用SOFCコージェネレーションシステムの開発を加速し、2010年代前半の開発完了を目指す。


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