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OPICが融資に調印、コントゥアグローバルのトーゴ発電

 【ニューヨーク(米ニューヨーク州)23日PRN=共同JBN】米国コントゥアグローバル社(ContourGlobal)は23日、同社の100%出資子会社コントゥアグローバル・トーゴ社が米海外民間投資公社(OPIC)との間でトーゴ共和国の首都ロメに100メガワット(MW)級の発電所を建設するための総額1億4600万ドルのノンリコース(非遡及型)融資契約に調印したと発表した。

 コントゥアグローバル社による発電プロジェクトはトーゴでは過去10年間で初の本格的な外国資本による投資であり、西アフリカで今後20年間に行われる電力関連投資の中でも最大規模のものになる。トーゴは電力不足のためしばしば人為的な輪番停電を余儀なくされており国の経済成長を阻害しているが、100メガワットの火力発電所の設計、建設、運転を含む同プロジェクトの完成によって年間約780ギガワット時の電力が供給され、これらの問題の克服に寄与するものと期待されている。このプロジェクトが実施される西アフリカは低コストで、信頼性の高い電力供給が切実に求められている地域である。

 発電所は2009年1月の着工、2009年12月の稼働が予定されている。天然ガス、重油、留出ディーゼル油の三燃料切り替え燃焼を可能にしたバルチラ型18V50DFエンジン6基(各16・6MW)を動力源とする。当初の燃料は重油になるが、西アフリカ・ガス・パイプラインの完成を待って天然ガスに切り替える。コントゥアグローバル社はこのプロジェクトによって作られた電力をトーゴ共和国の電力供給会社コンパニ・エネルジ・エレクトリク・デュ・トーゴに売却する25年契約を結んでいる

 コントゥアグローバル社のジョセフ・ブラント社長兼CEOは「OPICとのローン契約の締結は、国際金融市場の未曽有の混乱の中でも、しっかりと計画された途上国案件には融資が行われることを示すものだ。当社はOPICとの関係を貴重なものと考えており、当社の革新的なプロジェクトを支持してくれたリーダーシップに感謝を表したい。来年度もほかのプロジェクトを通じて協力関係を保っていきたいと考えている」と語った。

 コントゥアグローバル社会長を兼ねるリザボア・キャピタル・グループ社のクレイグ・ハグ共同最高責任者は「アフリカの電力需要は世界でも最大規模だ。OPICなど関係機関の支援が得られれば、投資家にとっては魅力あるリスク調整後収益が期待でき、地域にとっても電力コストの大幅低減につながる。コントゥアグローバル社は現在、アフリカで新時代の発電プロジェクトをいくつか進めており、リザボア社としてもこの地域への投資を続行する考えである」と語った。

 ▽コントゥアグローバル社について
 コントゥアグローバル社は世界各地で電力や地域暖房事業に従事しており、高成長でインフラが未整備な新興市場に加え、先進市場では特に再生可能エネルギーや熱電気複合利用(CHP)など革新的なニッチ市場に事業の重点を置いている。同社は現在、4大陸で8つの事業を展開しており、約1000MWの発電能力、総計1万MW相当の新規開発事業が進行中である。

 ▽リザボア・キャピタル・グループについて
 リザボア・キャピタル・グループは非公開の投資会社で、約40億ドルの運用資産を保有している。コントゥアグローバル社の支配株主である。

 ▽OPICについて
 OPICは1971年に米国政府機関として設立され、米国企業の対外投資の支援、新興市場の経済開発促進、民間企業の対外直接投資にさいしてのリスク管理の補完、米外交政策の支援を目的にしている。OPICが提供する政治リスク損害保険と融資は、大小の米国企業が世界150以上の新興市場と発展途上国に投資するための助力になっている。
 コントゥアグローバルの詳しい情報はホームページ(http://www.contourglobal.com)を参照。


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