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エリクソン、サービス拡大にグリーンパワー

 【ストックホルム15日PRN=共同JBN】通信装置とサービスの世界大手プロバイダーであるエリクソン(ナスダック:ERIC)は2013年までに世界で携帯電話使用者が現在の37億人から65億人になると予測している。成長の90%は人口の半分以上が都市部以外に住む開発途上市場からもたらされると予測される。信頼できる電力供給網が無いか無いに等しい田園部にモバイル・ネットワークを構築するのは電力問題を解決しなければならない。

 通信サービスにこれまでアクセスすることの無かった地域は携帯電話技術が数十億の使用者を持つようになると、すぐに接続された世界の一部となる。費用対効果のある信頼性のあるエネルギー供給源を持つことが長い間人口密集地域外でサービスを提供しようとしている通信事業者の障害となってきた。費用の面から電力供給網の建設が問題になっていただけではなく、地理的、環境的制約のために不可能だった。

 電話技術で既に数十億の人に携帯電話を提供しているエリクソンはこの問題に対してエネルギー効率の良い製品とネットワーク・エネルギー最適化で対応している。これによって通信事業者が彼らの事業にとって利益となる方法で新興市場に利用可能で持続性のある通信サービスを開発し提供できるようにしている。

 風力発電は電力供給網の枠外にあるモバイル・ネットワークに電力を供給する代替エネルギー源の一例である。エリクソンは2007年、代替エネルギー源として生物体燃料を使用し、2000年にはモロッコの通信事業者のモバイル・ネットワークに太陽光発電で電力を供給する最初のテレコムプレーヤーとなった。

 エリクソンの副社長で無線製品分野の責任者であるウルフ・エバルトソン氏は「革新の最前線に居ることはエリクソンにとって市場でリーダー的な地位を保つために不可欠である。世界の総人口の半分が電話するために使用しているモバイル技術GSMの標準となっているブルートゥースのような技術を支え、第4世代のモバイル通信開発をリードしている企業にいることを誇りとしている。しかしモバイル・ネットワークを動かす方法に注意しなければならない。そうすることで大きな都市部に住んでいようがインフラの貧弱な村に住んでいようがすべての人が通信サービスを受けられるようになる」と語った。

 一部市場ではディーゼル油価格を含めたエネルギー関連支出はネットワーク運営コストの50%にまで占めるためインフラ設置後の次の段階は費用対効果のある毎日の運営である。

 エバルトソン氏は「都市部以外に住む数十億の人にモバイル通信を提供できるようにするためにわれわれが取った方法の一例は、モバイル・ネットワークに電力を供給するために何回でも再充電のできる潜水艦用蓄電池を併用する独特のハイブリッド・ソリューションである。このソリューションによって1無線局当たり年間約1万リットルのディーゼル油を節約でき、これは必要なディーゼル油の40-50%に相当する。ディーゼル油を使用する無線局が数百、数千集まるモバイル・ネットワークでものすごい量のディーゼル油が節約できる」と指摘した。

 モバイル・ネットワークの建設と電力供給のために環境に優しいソリューションを開発することはこれまで通信サービスを受けたことのない数十億の人にサービスを提供する要となる。そして環境に優しいソリューションの恩恵は2倍である。通信事業者が費用対効果のあるモバイル・ネットワークを構築し運営できるだけでなく、モバイル・ネットワークを運営するための化石燃料が少なくて済むために環境もまた勝利者である。


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