現在位置: HOME > ニュース&コラム > ビジネス・産業 > 四輪・二輪


NECの車載用通信機、欧州主要自動車メーカー5社採用

LinkBird-MX
LinkBird-MX(写真・NEC)
 NECは13日、現地法人NECヨーロッパ傘下のNEC欧州研究所と共同で、車車間通信システムのプロトタイプ「LinkBird-MX」を開発。先月22日から23日まで、独ドューデンホーフェンで開催された「CAR 2 CAR Forum and Demonstration」の車車間通信システムに関する実証実験において「LinkBird-MX」が計15台が利用されたと発表した。

 車車間通信システムは、道路沿いや交差点などに配置される路側インフラを中継することなく、車同士が直接情報を交換することができるシステム。交通事故の発生場所やこれから向かう道の渋滞情報などを、対向車や前後の車と通信して取得することで、運転時の安心・安全に関わる情報を迅速に取得できることが期待されている。

 今回の実証実験を主催したはC2C-CC(CAR 2 CAR Communication Consortium)は、各国の自動車メーカーや機器メーカーが参加し、欧州における車車間通信の実現を目指した活動を進めている。今回の実験はこのコンソーシアムで想定する車車間通信システムの利用シーンの一部を、実車を利用して検証するために行われ、参加する主要自動車メーカ9社のうちDAIMLER、FIAT、HONDA、OPEL、VOLKSWAGENの5社が、NECの車載用通信機「LinkBird-MX」を採用した。

 NECは同製品を11月16日から米ニューヨークで開催される、ITS世界会議展示会に出展するほか、国内では総務省のユビキタス特区における車車間通信の実証実験に活用していく予定としている。

 この車車間通信システム「LinkBird-MX」は、NEC欧州研究所が開発した、車車間通信プロトコルを制御するソフトウェア「C2X-SDK」を中核にし、車載用の装置として実現させたもの。C2X-SDKには、現在の車の位置情報を他の車に通知するだけではなく、その位置情報を元に情報の伝送経路をリアルタイムに変更するPBRV(Position Based Routing for Vehicular ad-hoc networks)機能が実装されており、複数の車を中継した通信(マルチホップ通信)も実現している。


関連記事

powered by weblio


前後の記事



記事バックナンバー

購読のご案内

取材依頼・プレスリリース

注目のニュース
最新の産業ニュース
写真ニュース

最新の写真30件を表示する