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世界初4分の1インチ5メガSOCセンサー、オムニビジョンが発売

 【東京(シーテック会場)30日PRN=共同JBN】CMOSイメージセンサーの世界大手、オムニビジョンテクノロジーズ(ナスダック:OVTI)は30日、同社が開発した新技術オムニBSI(OmniBSI)を使った世界初の4分の1インチ、5メガピクセルSOC(システムオンチップ)センサーを発売した。

 新製品OV5642は、オムニビジョンがこれまで発売したセンサーの中で先進的な製品で、1・4ミクロンのOmniBSIピクセルと最上級のトゥルーフォーカス(TrueFocus)イメージシグナルプロセッサー(ISP)技術を組み合わせた製品である。OmniBSI技術を搭載したOV5642は、最高の低照度撮影性能(>500mV/Lux-sec)を実現する一方、先進のTrueFocus ISPを組込むことによって、EDoF(Extended Depth of Field)を含めた全てのカメラ機能を搭載している。

 わずかな設置面積でクラス最高の低照度感度を実現したOmniBSI技術は、次世代携帯電話の超薄型カメラモジュール、その他のモバイルアプリケーションの設計に最適である。バックサイドイルミネーション技術は、基本的にはセンサーを裏返しにしてその裏側(バックサイド)から集光することによって、従来型のCMOSイメージセンサー技術を根本的に変えたアプローチである。これにより、入射光が画素に直接当たるようにした結果、フィルファクターが大幅に改善し、量子効率が向上する一方、クロストークが著しく減少する。つまり、感度と色再現性がともに向上する。さらに、OmniBSI技術の採用によってスタックの高さが低くなり、主光線の角度(CRA)が大きくなるため、ズームの許容範囲が拡大し、カメラモジュールの大幅な薄型化が実現する。

 エンベデッドTrueFocus ISPは、オムニビジョンが誇る最も強力な信号処理エンジンで、従来型の標準レンズ技術を用いてEDoFを実現するとともに、画質とカメラ性能をともに向上させる。TrueFocus技術は、高度なノイズ除去・ガンマ・色補正アルゴリズムを組み合わせることによって、ディテールを損なうことなく、色ノイズを低減するとともに、画像鮮明化技術によって色エイリアシングを抑えることで、極めて鮮明でくっきりしたカラー画像を生み出す。

 オムニビジョンでマーケティング担当バイスプレジデントのブルース・ワイヤー(Bruce Weyer)氏は次のようにコメントしている。「OV5642は、顧客にとって、センサー性能と画像処理の両面において、『両者の長所をともに活かした』ソリューションといえる。OmniBSI技術を導入することによって、チップ面積を広げたり、より高価なプロセスノードに移行したりすることなく、当社の最も強力なTrueFocusISPをセンサーに組み込むことができた。OV5642は、高品質化や高性能化がますます進む携帯電話の設計に合わせた、コスト効率の優れたロードマップを顧客に提供する」。

 カメラ性能と使い勝手をさらに向上させるために、OV5642は手ぶれ防止エンジンを内蔵して画像の安定化を図るとともに、サムネイル作成とScaladoタギングに対応することによって、より迅速な画像プレビューとズームを可能にした。また、エンベデッド・オートフォーカス・コントローラーを搭載しているので、内蔵マイクロコントローラーを介してプログラミングすることができる。このオートフォーカス機構は、汎用I/Oを通してコントロールすることができる。

 OV5642は、フル解像度の映像を15fps(フレーム毎秒)で出力することができる。720pの高解像度(HD)映像なら60fps、1080pなら30fpsで取り込むことができる。OV5642はこのほか、ブリッジングとデイジーチェーンにも対応しており、これによって、2レーンのMIPIインタフェース経由の出力を維持しながら、デジタルビデオポート(DVP)経由でISPを2台目のカメラと共用することもできる。JPEG圧縮エンジンを内蔵しているので、帯域制限インタフェースでもデータ交換が簡単にできる。OV5642の詳細は以下を参照。

OV5642には、識別用および生産管理用のワンタイムプログラマブルメモリ(OTP)が搭載されている。OV5642のサンプルは今後数週間以内に出荷できる予定。量産は2009年第1四半期に開始の見込み。

 ▽オムニビジョンについて
 オムニビジョンテクノロジーズ(OmniVision Technologies)は、高性能半導体イメージセンサーの設計・販売している。当社のOmniPixel(登録商標)、OmniPixel2(商標)、OmniPixel3(商標)、OmniPixel3-HS(商標)、OmniBSI(商標)技術を使ったCameraChip(商標)は、携帯電話、ノートパソコン、セキュリティ監視システム、デジタルスチルカメラ、自動車用および医療用画像処理システム、双方向ビデオゲームなど、各種デジタル家電・業務用アプリケーションの量産市場に向けに集積化されたシングルチップCMOSイメージセンサー製品である。詳しくはウェブサイト(www.ovt.com)を参照。


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