現在位置: HOME > ニュース&コラム > ビジネス・産業 > 国際情報


ニューロフォーカス、ニューロイメージングの中核特許買収

 【バークリー(米カリフォルニア州)4日PRN=共同JBN】急速拡大分野のニューロマーケティングで世界をリードするニューロフォーカス社は4日、ニューロイメージング(脳神経機能画像化)をマーケティング・ツールとして利用する「中核特許」を買収したと発表した。

 米国特許第6,099,319号の買収は、世界の神経系テスト分野のトップに立つ同社の主導的地位を大きく強化するものである。将来性のあるこの特許はマーケティング、ブランディング、広告テストへのニューロイメージング・アプリケーションの中心となるもので、特許買収でこれら分野におけるニューロイメージングの利用から商業的価値を引き出す権利を同社に与えることになる。さらに、この特許は過去、未来の無許可特許使用に対する法的権利を与えている。

 特許買収の発表にあたりニューロフォーカスのA・K・プラディープ最高経営責任者(CEO)は「この特許はfMRI(機能的核磁気共鳴画像)技術を応用したユーロマーケティング分野全体の礎石だ。これによって最大効果の達成を助けるマーケティング素材に応用できる高度に詳細な調査データを抽出するために使われる科学的な基礎、プロトコル、独自技術が確立された。わが社の前進にとって極めて大きな意味を持つ一歩前身であり、これによって製品とメッセージについて消費者が最も注目し、好み、記憶するものに対する新しい独占的な次元の知識、知見の全体をわが社は顧客に提供できる」と指摘した。

 この特許は発明者のジェラルド・ザルトマン、スティーブン・コスリン両博士が1998年に米国特許商標庁に出願して承認されたもので、同社が両博士から買収した。買収の条件は明らかにされていない。

 ザルトマン博士はハーバード・ビジネススクールのジョセフ・C・ウィルソン名誉経営学教授。ビジネススクールの「マインド・オブ・マーケット・ラボラトリー」の共同ディレクターを務めたことがあり、同大学の心理・脳・行動の学際的活動のメンバーでもある。

 コスリン博士はハーバード大学のジョン・リンズリー心理学教授で、元心理学部長。約300点の科学論文を発表しており、認識神経科学分野の創始者の1人である。

 fMRIとして知られている技術は、脳の特定領域に向かう血流の変化、その結果としての酸素含有量変化を測定する高度に精巧な装置を使用する。テスト対象者はさまざまなスティミュラス(刺激するもの、例えば画像、音、香り)にさらされ、fMRIプロセスが血流や酸素レベルでその脳の反応を捉え、局部的な脳の活動の強力な指数を提供する。

 ニューロフォーカスの現在のテスト方法にはEEG(脳波)センサーの高密度アレイの利用が含まれており、これは最大で脳の128の部分で毎秒2000回、実際の脳波の活動を捉える。この神経系データは目の動きを追跡する技術と反作用の周辺測定で補完される。生物測定情報と組み合わせた極めて精密な脳波活動のモニターを組み合わせて同社が「消費者心理への深い潜り込み」と呼ぶものを提供する。

 プラディープCEOは「数が増えていてさらに多くが積極的に開発されている自社特許にこの特許が追加されたことは、世界で卓越した神経系テスト会社としてのわが社の地位を強化するものだ。また、これはわが社の将来の任務を示唆するものであり、その任務とは、最も効果的でインパクトのあるマーケティング素材や創造的なコンテンツの作成を助けるため、最も科学的に進んだ、実証済みの脳活動モニター技術を世界中の顧客企業に提供することだ」と語っている。

 ▽ニューロフォーカス(NeuroFocus Inc.)について
 ニューロフォーカスは神経科学の知識と専門知識を広告、マーケティング、製品開発・パッケージング、エンターテインメントの世界にもたらす市場リーダーである。同社は神経科学、マーケティングで博士レベルの資格を持つバークリー、MIT、ハーバード、ヘブライ大学出身者を最高責任者レベルの企業経営、コンサルティング経験者と組み合わせて活用している。

 ニューロフォーカスの顧客には消費者向けパッケージ商品、食品・飲料、金融サービス、自動車、小売り分野で活動するフォーチュン100社企業が含まれている。エンターテインメント分野の顧客には放送、ケーブルテレビ、映画業界の大手企業が含まれている。ニールセン社はニューロフォーカスへの戦略的投資家である。


関連記事

powered by weblio


前後の記事



記事バックナンバー

購読のご案内

取材依頼・プレスリリース

注目のニュース
最新の産業ニュース
写真ニュース

最新の写真30件を表示する