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ゲイツ財団がG8の誓約を歓迎、 貧困対策の追求求める

 【シアトル9日PRN=共同JBN】ビル&メリンダ・ゲイツ財団はポリオ(小児まひ)根絶にさらに1億5000万ドル拠出を約束。

 ビル&メリンダ・ゲイツ財団は、先進8カ国首脳会議(G8サミット)について次のような声明を発表した。

 ビル&メリンダ・ゲイツ財団は、世界の最も緊急を要する健康、開発問題に対応するための先進8カ国(G8)首脳の新たな誓約を歓迎する。いまやG8政府にとって極めて重要な試練がある。合意したことを貧困と疾病を克服するための貧しい国々、共同体の努力をサポートする現実の財政支出として実行することによって、今年と昨年に発表した誓約を最後までやり遂げることである。このコースは困難だろうが、世界のエネルギー、食品市場の価格からの最も貧しいひとびとに対する圧力の増大を考慮すると、行動の必要性は特に緊急を要する。G8のリーダーは民間、非政府部門に対し、政府を助けて開発、健康問題に対処するよう再度呼びかけている。ビル&メリンダ・ゲイツ財団はG8政府、その他の公共、民間のパートナーと協力してこれらの重要な約束を果たす用意がある。

 財団は保健システム強化に関するG8の拡大ビジョン、感染症と闘うという誓約の継続、開発と健康にとっての水と汚水処理施設の重要性の認識を支持する。援助前の約束に関する説明責任を重視する新たな方針を歓迎する。G8はHIV/エイズ、結核、マラリア、ポリオに対する過去、現在の支出の追跡と透明性の監視を可能にする重要な新メカニズムをつくり出した。この考え方を拡大して将来の支出計画だけでなく世界的な開発におけるその他のG8の支出約束も含めることによって、この説明責任のメカニズムを来年はさらに強化するよう要望する。

 財団はポリオ根絶へのこれまでの財政的寄与を維持ないし増大させるという重要な誓約をG8が更新したことを歓迎する。G8のすべての国が北海道、グレンイーグルズ両サミットでのポリオに関する誓約を現実の財政資源と集中行動に移すよう強力に呼びかける。ポリオが流行している4カ国を含む国際共同体と協力して早期根絶という共通の目標の達成を目指す。

 ポリオ根絶にG8が引き続き注目していることを認め、財団はポリオとの戦いのために今年少なくとも1億5000万ドルの拠出を約束する。これはポリオ根絶の努力のためにこれまでに約束してきた2億5000万ドルに追加するものである。政府、民間、非政府部門と緊密に協力して、この病気の根絶に必要な政治的、財政的支援の約束を引き続きともに守る。

 財団は、世界で10億人の最も貧しいひとびとが苦しんでいるのに軽視されている熱帯病(NTD)に取り組むという誓約をG8が強化したことを称賛する。G8の今日の誓約に来年はしっかりした財政的誓約が続くことを期待している。この方向では、G8が熱帯病もG8財政的追跡メカニズムに加えること期待している。われわれはG8やほかの関係者と協力して、国際共同体のすべての部門がサポートできる具体的な投資計画を作成する用意がある。

 ビル&メリンダ・ゲイツ財団は、G8の食糧安全保障、農業開発重視に賛同する。重要なのは、緊急の食糧危機への対応には食糧援助への即時の財政資源だけでなく、過去20年間に財政資源の劇的な減少を経験している長期的な農業開発の分野に世界の主要な援助国が注目と財政資源を集中することも必要だとG8が認識している点である。

 したがって、長期的な農業開発に投資し、アフリカにおける農業生産性の向上を特に重視するというG8の誓約をわれわれは強く支持する。財団はアフリカの「緑の革命連合」の設立支援を含む農業開発に約7億ドルの拠出を約束しており、サブサハラ・アフリカを中心に小規模農民に対する努力に集中している。この点で、G8の小規模農業重視、研究・開発と途上国の科学者の訓練を強化する必要に関する言及を評価している。

 われわれは途上国の農民、科学者、政府、G8などの援助国、多国籍企業、民間部門、非政府共同体と協力して-現在の食糧危機の結果さらに厳しくなっている-途上世界全体の小規模農民が直面している緊急の問題に取り組みたいと考えている。G8の今年の誓約がこの重要な目標達成に必要な現実の財政資源と釣り合うことを期待している。

 ビル&メリンダ・ゲイツ財団は今年のG8サミットにおける日本政府のリーダーシップを高く評価する。今年なされた重要な誓約を世界の健康、開発の進展に必要な目に見える財政投資に変えるという重要な任務についてG8政府やその他の分野全体と協力したいと考えている。

 ▽ビル&メリンダ・ゲイツ財団
 すべての生命は同じ価値を持つという信念に導かれて、ビル&メリンダ・ゲイツ財団はすべてのひとびとが健康で生産的な生活を送る助けとなるよう努力している。途上国では、ひとびとの健康を向上させ、飢えと極度の貧困から自らを引き上げるチャンスを与えることに集中している。米国では、すべてのひとびと-特に最も恵まれていないひとびと-が学校、人生で成功するのに必要な機会へのアクセスを得られることを目指している。シアトルに本部を置く同財団はビル・ゲイツ、メリンダ・ゲイツ夫妻とウォーレン・バフェット氏の監督下でパティー・ストーンサイファーCEOと共同会長のウィリアム・H・ゲイツ・シニア氏が指揮している。


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