現在位置: HOME > ねじ海外拠点特集 > タイ > タイ > 2010年訪問


ねじメーカー海外拠点タイ特集

生産拠点
  • トップ
  • タイ
  • FUSERASHI (THAILAND) CO.,LTD(フセラシ)

    2010.02.27 土曜日

    fuserasi.jpg  同社は、精密ナット・各種圧造・鍛造部品のリーディングカンパニーである株式会社フセラシ70%、株式会社九州フセラシ30%の出資比率で、フセラシグループ企業として設立。取引先のタイ生産拠点に対し、日本国内と同様の供給体制の要望を受けると共に、将来的な自動車向け部品の現地調達化等を視野に進出した。08年の設立から準備を進め、09年2月には卸売業務登録が認可される資本金1億バーツ以上の基準を満たし、同年4月に工場建屋完成。グループ工場生産による各種部品の受け入れ体制を整え、同年9月にパススルーによる供給を開始。同時に、圧造・タッピングなど生産システムの確立を図り、本年2月12日にフセラシ・タイにおける工場生産品の初回出荷がおこなわれ、日系自動車部品メーカーへと無事に納入された。

     タイ工場は、各地域のグループ工場にもみられるように「綺麗な工場」などをコンセプトに、生産機械及び通路など細部にわたるレイアウトをはじめ、加工油の飛散防止対策など職場環境に配慮した製造現場。社屋も含めて機能性に加え、デザイン性を追及した建築設計が取入れられている。社屋正面となる壁面には、タイ国家の1小節を表わす音符と同じにした幅のスリットガラスが、広いものや狭いものとそれぞれ異なる大きさで嵌め込まれ、現地企業として根付くための融合化への配慮が図られている。また、スリットガラスの幅は社屋内の天井及び床面カーペットの色調にまで延長され、供給する製品の品質・精度等と同様に徹底した追及(拘り)の姿勢がみられる。

    【紙面 平成22年(2010年)3月17日付 第2142号 掲載】

     ◆所在地=ラヨーン県ヘマラート イースターン シーボート工業団地。地図を見る

     ◆規模=総敷地面積約3万5000平方メートル、建屋面積約3400平方メートル(事務所と第1期工場)。

     ◆代表者名=嶋田守。

     ◆資本金=1億1000万バーツ。

     ◆設立、操業開始日=2008年8月、09年4月(工場完成)。

     ◆従業員(邦人と現地採用の人数、合計)=32名(4名、28名)。

     ◆生産品目=高圧管継ぎ手用ナット、精密ねじ類、冷間圧造製品など。

     ◆納入先=現地進出の日系自動車用部品メーカー。

     ◆設備機器=パーツフォーマー3台、NCタッピング機6台、各種試験機。順次、生産計画、工場建設に基づいて導入予定。

     ◆製品の生産数=現存機による能力は月間300万個、100トン以上が可能。サイズはM12~M14(M18まで対応)。

     ◆材料、設備、その他の副資材の仕入先=材料は、部品用途などユーザーの要望に応じて日本国内高炉製の各品種が手配できる。設備の生産機械は、フォーマーが日本と中国、タッピング機は日本製。

     ◆ISO登録(品質・環境など)と納入先(自動車認定など)や現地の取得制度など=タイ現地での要望の強い自動車品質マネジメントシステムTS16949の認証登録を年内に推進。このほか、環境ISOなど日本国内と同様の取り組みを実施する。

     ◆勤務形態=現在は午前8時30分~午後5時30分。工場の稼働状況に応じて2交代制に移行。

     ◆生産・品質管理の方法=日本と同様に、設計開発から納品まで迅速・効率的にサイクルするフセラシ独自のプロダクトシステムに基づき、信頼されるメーカーとして新しい時代に応えるモノづくりを追求する取り組みなど。

    タイに生産拠点を構える日本のねじ企業を取材

     中国に台頭するアジアのマザー生産拠点として注目され、各国の自動車・電機、産業機械、設備など多彩な工業系大手メーカー及び関連部品メーカー等が進出を図るタイ王国(ThaiLand)を2007年、2010年の2度にわたり、訪問取材した。

    タイ進出メーカー一覧
  • fuserasi.jpg
    FUSERASHI (THAILAND) CO.,LTD(フセラシ)
    2010.02.27 土曜日
  • 購読のご案内

    取材依頼・プレスリリース

    注目のニュース