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ケヴィン山内の英語まめ知識

「春」の英語

 筆者がこのコラムを書いている日は3月11日ですが、まず2年前の3.11東日本大震災(英語では March 11 Earthquake and tsunami と言っているようです)の被災者の方々に心からお悔やみ申し上げます。なお、tsunami は正式に英語として認められています。最初から蛇足で恐縮ですが、この類いの最新の英語はumami(旨み)です。日本食ブームのおかげですね。

 さて いよいよ春ですね。春は英語で spring です。動詞では跳ねる、はじける、飛び出る、湧き出す、と言います。名詞では春の他にバネ(ハネるから転化)、泉です。泉と言えばアメリカのコロラド州のコロラド・スプリングスやカリフォルニア州のパーム・スプリングスが知られています。いずれにしても古英語の発祥地北ヨーロッパでは、長い冬が本当にある日突然はじけるように春になったのでしょうね。

 ところで3月は March と言います。古代ローマ暦では3月が一年の最初(prima)の月でした。だからイタリア語では春のことを primavera(プリマヴェーラ)と言い、意味は「最初の輝き」です。先月27日のコラム prima,primo を読んだ方はよくおわかりでしょう。カレンダーについては以前のコラム「カレンダーの謎」をご参照下さい。3月は気候が温かくなり人の動きが活発になるので戦争も開始されます。 March は軍神 Mars(マルス)を称えた月です。また軍神は大地をドシンドシンと歩くので march は「行進する」の意味になりました。

 3月は卒業(欧米では5~6月)のシーズンです。卒業する graduate(グラジュエッT、グラジュエイT)ですが、もっと簡単には finish school でOKです。また3月はお別れの季節でもあり送別会は farewell(フェアウェル)party と言います。別れがあれば再会もあるわけで、クラス会 class reunion(リユニオン)と言います。新しい学校や職場へ通うために引越しが必要かと思います。引越しは move(ム―ヴ)、引越し業者はmoving company でよいでしょう。家や部屋を借りたら家賃が必要です。
家賃は rent、敷金(日本にしかない習慣ですが)は deposit(ディパズィッT)と言い、敷金を入れる、は give(make,leave)a deposit と言います。

 日本の3月は花粉症 hay fever(ヘイ フィーヴァー)の季節です。また 中国から黄砂 yellow sand が飛んできて空が一面に曇ったりします。今年は新たに中国から大気汚染の微粒子(PM2.5)が九州や関東辺りまで飛来してきています。今マスコミで毎日取り上げられているこの PM は particulate matter(パティキュレッt マタ―)の略で微粒子状物質のことを言います。春はまた動物が冬眠から覚める季節でもあります。

 冬眠はむずかしい単語もありますが winter sleep でよいでしょう。冬眠する動物は sleeper と言います。

 さて 冒頭の spring ですが、昔ある学生が試験の問題に Spring has come(春が来た) とあったのを「バネが跳ねた」と訳して大笑いになった話は有名ですが、この答えは100%間違えているとは言えませんね。皆様はどうお考えですか?

本紙2013年3月27日付(2251号)掲載





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