ケヴィン山内の英語まめ知識
東京ドームとコンドーム(2)
前号ではdome(ドウム)はラテン語のdomusからきていて「家、邸宅」という意味で、そこからdominant、domesticが生まれたと説明しました。今回はdomの話をいたしましょう。
domはラテン語のdominus(主人)から来ており、前号で触れたdomain(領土)はdominus(領主)の土地、つまりそれを英語で言えばkingdom(王の支配する土地)ということになります。ところでハワイのホノルルにジョンドミナスという有名な魚料理のレストランがあるのを思い出しました。ですから今回のテーマであるdomeもdomも同根語であるわけです。
さてコンドーム(comdom)英語ではコンドムと発音する、皆さん良くご存知で説明する必要もありませんが、でもこの項のポイントである語源については次の諸説があります。英国のチャールズ2世の御殿医コンドムさんが牛の腸膜を利用していたという説、フランスの地名コンドムからという説、地名と人名は日本でも外国でも発祥が同じである事が多いのでドクターコンドムもフランス系だったのでしょう。因みに読み方もコンドンとする場合もあるそうです。チャールズ2世が余りにも好色だったので御殿医が使用を勧めたとも言われています。古い話では今から6000年前のエジプト王朝で使用が始まり、豚やヤギの盲腸や膀胱を利用したとの説もあります。男性生殖器を虫刺されなどから守るため日常的に装着していたようですよ。
さてcondomの語源ですがconはラテン語で「一緒に」という意味があるので、イタリー語のcondoma「家付きの」という説まである位です。いずれにしてもコンドームという言葉の魅力から読者の皆様を最後まで引っ張って来てしまいましたがお楽しみいただけましたでしょうか?
本紙2008年2月27日付(2068号)掲載
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