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小池安雲の色の魅力

第60章

 2016年も、残すところあと半月になりました。この時季になると「もう今年も終わるな」と例年は思っていたのですが、今年は社会情勢に変動がありすぎてまだまだ気が緩まりません。

 今年一年のテーマカラーはターコイズ(青緑)とオリーブグリーン(黄緑)でした。1月のコラムで、その意味を「自分の場所(家庭・職場・学校・地域・国)を大事にすること」「物事が広がる色なので、広がる前に基盤を整えること」だと書きましたが、イギリスがEU離脱を決め、アメリカではトランプ氏が次期大統領に決定するなど、まずは自国を大事にする流れになってきました。不祥事の報道も多かったことから、情報が広がるスピードがどんどん早まっているように感じます。悪いものが正されるのは良いことではありますが、注意したいのは「広がる」という意味と「感覚的な」という意味を持つのが同じ色だということです。感覚は物質ではないため重さがなく、そのぶん拡散しやすいです。「何だかイメージが悪い」「なんとなく好き」など、ふとした感覚がふわりと広がり、やがて大きなエネルギーになってしまう恐れがあります。どんなに軽いものでも集えば塊になり、塊になればそれが重い物質に見えてしまいます。SNSの発達により感覚的な共感力が得やすい時代だからこそ、感覚だけで信じるのではなく源の真実をしっかりと見極める必要があるのです。

 面白い流れだなと思うのは、来年の2017年が現実的なものを大事にするレッドの年になるということです。伝聞だけではない実体験、自分が感じたことを信じるという重要性が増します。現在世の中に溢れている情報が虚実入り交じるという事実を再確認し、「じゃあ自分の目で精査していこう」という流れになるでしょう。というより、積極的にそういう流れにしていきたいですね!

 ターコイズとオリーブグリーンのもう一方の側面として「浄化」があります。不要な物を持たないからこそ身軽で、身軽だからこそ拡散するのです。「これはもう要らない」と思うものは、この年末ですっきり綺麗にしていきましょう。いつも以上に大掃除は念入りに。仕事の面でも、「今後はあまりやりたくない」と思うことは、きちんと整理をつけることが大切です。

 ここで、いつものワンポイントアドバイス。浄化は削ぎ落とすエネルギーなので、やや潔癖になりやすい傾向があります。張り切って掃除しすぎて、大事なものまで捨ててしまわないようにご注意あれ!


2016年12月17日付・第2385号紙面より


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