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東武鉄道子会社、東京スカイツリー向け大型熱源機器を発注

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開発プロジェクト「Rising East Project」全景(写真・東京スカイツリー、東武鉄道)
 東武鉄道の完全子会社である東武エネルギーマネジメントは、東京スカイツリー地区に導入を進めている熱供給(DHC)システムの一つ、メインプラントに設置する大型熱源機器の発注メーカーを、メインプラント工事の発注先である新菱冷熱工業を毛有して、三菱重工業、荏原冷熱システム、神戸製鋼所に決定したと発表。これに合わせてDHC全体システムの最終仕様を決定した。

 今回、発注した大型熱源機器は、世界最高水準の高効率・省エネ・省CO2性能を備える機種であり、今回の機器導入と共に、国内DHC初の地中熱利用システムの導入、夜間電力を有効活用する大容量水蓄熱槽(保有水量約7千トン)の設置によって、「メインプラント」稼動時における年間総合エネルギー効率(COP)は、国内DHC最高レベルの「1.35」以上を実現させる計画。

 また、年間一次エネルギー消費量は個別方式と比べて約44%減、年間CO2排出量は同約48%減と大幅に削減していく計画である。なお、発注した機器の概要は次の通り。

 ▽ターボ冷凍機
 三菱重工業<AART-120>冷水製造専用機。世界最高レベルの高効率機を採用。主に圧縮機内の羽根車の形状を改良し、性能と制御性をさらに向上させた。改良した羽根車の採用は、本プラントが初となる。

 荏原冷熱システム<RTBF135>冷水製造専用機。高性能圧縮機の採用により、世界最高レベルの高い省エネ性を実現。同シリーズ1,000RT以上の大型機器は、本地区向けが初導入となる。

 ▽インバータターボ冷凍機
 三菱重工業<AART-120I>冷水製造専用機。圧縮機の回転数制御により、部分負荷時に極めて高効率な運転を実現。さらに、冷却水温度が低い場合には、部分負荷時最高COP24.2と、定格COPと比べ約4倍の性能を発揮。

 ▽ヒーティングタワーヒートポンプ
 荏原冷熱システム<RTDS427ES>冷水・温水製造機(同時製造も可)。3台の高性能圧縮機を各運転モードに合わせ、組み合わせることで大容量かつコンパクト化を実現。冷水・温水同時製造を可能にし、春秋期などの冷水・温水同時製造時に高い省エネ性を発揮。

 神戸製鋼所<KHT1200>冷水・温水製造機。高性能圧縮機・熱交換器の採用により、冷水・温水製造共に高い省エネ性能を発揮。特に使用時間の長い温水製造の仕様に合わせた圧縮機を採用し、温水製造時の省エネ性能を高めた。同シリーズ機種では本地区は最大規模の導入となる(本機は8モジュール構成)。

 神戸製鋼所<KHT600>同上(本機は4モジュール構成)。

 荏原冷熱システム<RHSDW201M1>地中熱利用システム用冷水・温水製造機。高効率水冷モジュールチラーで、特に温水製造時に他の熱源機と比べ高い省エネ性能を発揮。冷水製造時にはヒートアイランド抑制に寄与。


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