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米オーチスの中国合弁企業、エレベーター442基を受注

 【ファーミントン(米コネティカット州)7日PRN=共同JBN】米オーチス・エレベータ社の中国合弁企業である西子オーチス電梯有限公司(Xizi Otis)は中国有数の不動産デベロッパー、龍湖地産(Longfor Properties)から新たな契約を獲得した。契約によれば、西子オーチスは中国4都市での住宅ならびに商業施設の開発にともないエレベーター442基、エスカレーター10基を納入、設置する。今回オーダーされた製品の中にはオーチスのドライブシステム「ReGen(商標)ドライブ」を備え、省エネ効果の高い機械室レスエレベーター「Gen2」が含まれており、オーチスの10社を数える中国合弁企業のなかでも最大の西子オーチスが龍湖地産から獲得した契約としては2番目になる。オーチスは米ユナイテッド・テクノロジーズ社(NYSE:UTX)の子会社である。

 オーチス社のディディエ・ミショーダニエル社長は「龍湖地産が西子オーチスにとって二つ目の大きな注文を出し、両社間の関係を深める決定をしたことは誠に喜ばしいことだ。今回の選択は当社のエレベーターやエスカレーターの信頼性や性能、ならびに省エネルギー技術の価値が龍湖地産の高品質の不動産開発事業にふさわしいと信頼されていることを示すものだ」と語った。

 西子オーチスは今回の契約で龍湖地産に種々のエレベーターを納入するが、その中には機械室レスエレベーター「Gen2」システムならびに永久磁石を使った機械や「ReGen」ドライブなどの省エネ効果の高いギアレス・システムが含まれる。これらエレベーターは北京ならびに重慶、成都、西安の西部3都市における住宅とオフィス用施設に設置される。龍湖地産は2007年にも西子オーチスに契約を与えているが、この時は重慶、成都、北京で344基のエレベーター、エスカレーターが含まれていた。

 「Gen2」エレベーターはポリウレタンで被覆されたスチールのフラットベルトを採用しており、エネルギー消費は通常のシステムと比較すると最大50パーセント削減できる。さらに「ReGen」ドライブを併用すれば、「Gen2」の省エネ効果は最大75パーセントにまで上がる。「ReGen」ドライブは従来のエレベーターではブレーキ作動時に熱となって失われていたエネルギーを捕捉し、これをビル内部の配電網にフィードバックすることによって、配電網につながっている他のシステム、例えば電灯などに利用できるようにした。

 オーチス社は製品すべてのライフサイクルを通じてエネルギー消費を削減する努力をしており、緑あふれる未来環境を作るために指導的な役割を果たそうとしている。そのため、同社は省エネ製品を提供するだけでなく、そのプロセスや製造工程でエネルギーや水資源の消費を抑えることによって環境負荷を最小にする努力を続けている。最近では、中国のオーチス・エレベータ社TEDAセンターオフィスビルが米国グリーンビルディング協会によって「エネルギー・環境デザインリーダーシップ」(LEED)のゴールド認定を得ている。オーチス・エレベータ社TEDAセンターオフィスビルの敷地は天津経済技術開発区(TEDA)に立地され、「Gen2」などグリーン・エレベーターの製造施設も併設されている。このサイトは先端技術を使い、建設方法やそれに使用された材料という面で従来に比べ、少なくとも25パーセントのエネルギー消費削減を達成した。

 オーチス・エレベータ社は世界最大のエレベーター、エスカレーター、動く歩道など人々を運ぶ機械の製造・メンテナンス企業である。本社は米コネティカット州ファーミントンにあり、6万4千人を雇用し、200以上の国や地域で製品やサービスを提供、現在メンテナンスするエレベーターやエスカレーターは世界で160万台に達する。親会社のユナイテッド・テクノロジーズ社はコネティカット州ハートフォードに本社を置き、建築や航空宇宙産業の顧客に先端技術製品やサービスを提供する多角的企業である。


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