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富士重工、電子制御燃料噴射システム採用次世代汎用エンジン発表

EH72 FI
EH72 FI (富士重工)
 富士重工業は3日、小型建設機械・発電機・コンプレッサー・乗用芝刈り機等に使用される汎用OHVエンジン「ロビンEH/Vツインシリーズ」に、新たに電子制御燃料噴射システムを採用した「EH72 FI」を設定。米国ラスベガスで開催される建築資材・工具等の国際見本市「ワールド・オブ・コンクリート(WOC)」で発表し、今春より量産、販売を開始することを発表した。

 ロビン EHシリーズは、小型・軽量の4サイクルエンジンとして、1985年 1月に発売して以来、約210万台を世界中で販売。同シリーズは、 ロビン汎用エンジンの中で最上位グレードのシリーズとして位置づけられ、総排気量25ccから720ccまでの全14機種を展開しており、4サイクルならではの好燃費やクリーンな排ガスなど高い環境性能と優れた耐久性能を誇る。

 今回、開発した「EH72 FI」は、吸気流量の向上を図り高出力化を実現するとともに、新開発の電子制御燃料噴射システムを採用することで、外気温や空気濃度など外的要因に影響を受けにくい良好なエンジン始動性や運転性、燃料噴射マネジメントの最適化により燃費性能・排ガス性能の向上や加減速時における機敏な反応を実現した高性能モデルである。

 また、ECU(エンジンコントロールユニット)を電子制御燃料噴射システムのスロットルボディに内蔵することで、キャブレター仕様のエンジンと同サイズのコンパクトな設計となっており、セット機メーカーでの搭載性に配慮した。

 なお、あわせてキャブレター仕様の「EH72」を「EH72-2」へモデルチェンジするとともに、「EH72 FI」も含めたVツインシリーズ各機種に、ユーティリティビークルなどへの搭載を前提とした車載仕様を追加設定した。

 「EH72-2」は、2バレル・サイドドラフトキャブレターの採用により吸気流量を増やすと同時に、カムプロフィールの最適化と圧縮比アップを図り、高出力化を実現した。

 車載仕様は、エンジン全高を抑えることで車載性能を高めるとともに、EH72-2同様の2バレル・サイドドラフトキャブレターを採用することで、出力性能やアクセル応答性能の向上を図っている。

 富士重工業は、産業機器カンパニーにおいて汎用エンジン事業を展開。世界中から高い信頼を獲得しているエンジンは、豊富なラインアップにより社会基盤を作る小型の建機や農機、生活を彩るレジャー機器など様々な用途の動力源として活用されている。今回の「EH72 FI」を皮切りに、他の汎用エンジンにも電子制御燃料噴射システム採用を広げ、利便性と環境性能の向上を両立したラインナップを強化し、多様なニーズに対応できる総合汎用エンジンメーカーとして、さらなる事業の拡大、発展を目指す。


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