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ファイナンシャル・テクノロジーズ、英ACEグループを買収

 【ムンバイ(インド)15日PRN=共同JBN】ファイナンシャル・テクノロジーズ(インド)社は15日までに、商品取引・金融分野で担保物件の管理、実地調査、検査、監視、金融ストラクチャリングサービスを提供するグローバルな信用サポート会社、英オーディット・コントロール&エクスパティーズ・グローバル社(ACE)の過半数の株式を取得した。

 ファイナンシャル・テクノロジーズの共同創設者で取締役のデワン・ネララ氏は「ACEのE3C(強化された信用商品管理)技術は、商品の信用融資で銀行がパフォーマンスリスクを軽減し取引を安全にする強固な技術だ。この技術は当社のグローバル金融市場向けIPベース・ソリューションの健全なポートフォリオをさらに強化する」と語った。

 ACEは世界26カ国にオフィスを構え、アフリカ、欧州、極東で事業を行っている。同社は50カ国以上の2000のさまざまな商品保管所で担保物件管理やその他の信用サポートを提供している。

 インド最大の商品取引所MCXの共同マネジングディレクターでACE買収後のマネジングディレクター兼最高経営責任者(CEO)に就任予定のラモン・ルッテン氏は「今回の買収でファイナンシャル・テクノロジーズは、原料商品の段階から完成商品の販売に至るまで流通チェーンの全過程で金融機関による取引資産の効果的な監視、管理を可能にする。われわれのサービスは金融機関が資産変換サイクルを確実に完了することを可能にする」と語った。

 ACEのアンドレ・サウマー会長は「ファイナンシャル・テクノロジーズによる買収は、ACEの主要顧客である多くの銀行と商品会社に対し、先端技術による信用サポートサービスを提供するACEの能力を拡大する。またこの買収はファイナンシャル・テクノロジーズの主要な商品保管・担保物件管理事業体ナショナル・バルク・ハンドリング・コーポレーション(NBHC)と協力する機会を切り開き、担保物件管理サービスが初期段階にとどまっているインドの巨大な輸出入取引へのアクセスをACEに与える。ファイナンシャル・テクノロジーズは、インドの商品市場で既にリーダーとなっているインドで、まだ活用されていない巨大な可能性を生かす有利な立場にある」と語った。

 NBHCのマネジングディレクター兼CEOのアニル・チョーダリー氏は「ACEは特にインドの商品分野およびその他のアフリカ、アジア経済で、ファイナンシャル・テクノロジーズの信用市場での垂直拡大戦略に大きな推進力を与えるだろう。ACEは担保物件管理サービスの質、特に伝統的な農産品はもとより石油製品金融への信用サポートの提供で世界のほとんどの金融機関から高く評価されている。

 ▽ファイナンシャル・テクノロジーズ(インド)社(NSE: FINANTECH, BSE: FlNTECH, Bloomberg: FTECH IN、http://www.ftindia.com)について
 ファイナンシャル・テクノロジーズ・グループは、新世代のテクノロジー重視の金融市場創設と運営で資産18億米ドル(2008年6月30日現在の時価総額)を有するグローバルリーダー。同グループは非直線的なビジネスモデルによりこれまでにない株主価値を生み出すだけでなく、その過程で経済を変え、一般の人に力を与え、生活を変える。

 同グループはアフリカ、中東、東南アジアで取引される株式、商品、通貨、債券を対象にインド、ドバイ、モーリシャス、シンガポールに9取引所を設立している。

 同グループは急成長経済を接続する最大の取引所ネットワーク(流動性プラットフォーム)の構築に努めている。

 同グループの高度の堅牢かつ拡張性のある取引所・トレーディング技術プラットフォーム(知的財産)はドメインの深い専門知識と相まって、金融市場で例を見ない実行速度とコストで大規模で前例を覆すイノベーションを推進する決定的な強みを同グループに与える。この専門知識はファイナンシャル・テクノロジーズを独自の立場に置き、十分なサービスを受けていないあるいは従来の企業が経済的にサービスを提供できない「新しい資産クラス」と「新しい投資家層」向けに整理、調整された電子市場の創設を助ける。

 同グループの市場はグローバルな取引と経済を民主化し、透明性のある価格の発見、効率的な取引の遂行、効果的なリスク管理、価格変動への保険、ストラクチャード・ファイナンスへのアクセスなどのメリットを広めることにより人々の生活を変える。これらのメリットは結局、社会経済的ピラミッドの中底辺から価値を解き放ち、包括的で公平な成長を生み出す。

 主力の仲介業務ソリューションであるODIN(商標)はインドの自動取引市場のブローカーの約80%が使用しており、2008年3月31日現在、32万以上のライセンスが発行されている。DOME(商標)は次世代市場を創設、運営するための代表的な「最適の取引所プラットフォーム」である。

 ▽取引所事業
 ファイナンシャル・テクノロジーズは以下の8件の取引所事業を立ち上げた。
 -MCX(http://www.mcxindia.com):インド第1位のマルチ商品先物取引所でFIA(米先物業協会)によると世界のトップ10に入る。
 -DGCXドバイ(http://www.dgcx.ae):中東初の国際商品・通貨デリバティブ市場。
 -IBSフォレックス(http://www.ibsfx.com):インド第3位の銀行間外国為替プラットフォーム。
 -NSEL(http://www.nseap.com):農産品取引のための全インド電子スポット市場。
 -IEX(http://www.iexindia.com):電力取引のためのインド初の電力取引所。
 -SNX(http://www.snxindia.com):生鮮商品取引のためのインド初のスポット取引所。
 -GBOT(http://www.gbot.mu):アフリカ大陸の入り口になるモーリシャスのマルチ資産クラス電子取引所。
 -SMX(http://www.smx.com.sg):アジアと世界の間のマルチ製品取引用のシングルプラットフォームを提供する初の国際的全アジア・デリバティブ取引所。

 ▽エコシステム事業
 ファイナンシャル・テクノロジーズは取引所の事業を補完する以下の5件のエコシステム事業を立ち上げた。
 -NBHC(http://www.nbhcindia.com):地方融資のために整理された市場を提供する全インド商品保管ネットワーク・プラットフォーム。
 -ティッカープラント・インフォベンディング(http://www.tickerplantindia.com):小口金融情報配信プラットフォーム。
 -アトム・テクノロジーズ(http://www.atomtech.in):「携帯電話で行ういかなる取引」も可能にするプラットフォーム。
 -リスクラフト・コンサルティング(http://www.riskraft.com):金融リスク管理ソリューション。
 -FTナレッジ・マネジメント社(http://www.ftkmc.com):ファイナンシャル・テクノロジーズ・グループの知識ハブ。
 -FTME(http://www.ft-me.com):ミッションクリティカルなストレート・スルー・プロセッシング(STP)ソリューションを提供する代表的なテクノロジー企業。
 -クレジット・マーケット・サービシズ(http://www.cmsl.co.in):現在の非流動的な信用市場を成熟した信用市場に変えるプラットフォーム。

 同社の2008年の年次報告書はマイクロウェブサイト(http://ar2008.ftindia.com)を、最新の投資家情報はhttp: //www.ftindia.com/investors/quarterlyearningrelease.htm投資家カテゴリーを参照。

 *MCXはインド最大の商品取引所。出典:2007年の金額で見た出来高をベースとしたFMCウェブサイト(http://www.fmc.gov.in)。


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