ケヴィン山内の英語まめ知識
自動車英語
断定してはいけませんが日本の子供たちが最初に話す英語は自動車についての単語が多いのではないでしょうか。戦後に進駐軍が取った日本懐柔政策の影響もあるかも知れませんが、でも子供は動く物が好きです。
私もまず憶えたのはジープJeep でした。乗っていたのはアメリカの兵隊や将校でしたが、他に MP もJeep を使っていました。 MP は Military Police のことで日本の警官が立ち入れない暴れ者の兵隊の始末や日本人とアメリカ兵とのトラブルを処理していました。
Jeep は4輪駆動車で今でも日米双方でファンが多いようです。4輪駆動車は 4 wheel drive のことで略して4WDと書きます。雨よけの幌は設備されていますが通常はこの幌を外し、しかもフロントガラスもボンネットの上に倒してしまい、つまり全くの open top で運転していてこれがとてもかっこ良かったのです。前述のフロントガラスは正式には Windshield と言いボンネットは bonnet と綴り主にイギリスで使われ、米語ではhood と言います。Jeep の屋根はキャンバス地を使っていますが、これもやはり hood と言います。
別の言い方では top と言い次のように使われます。 Drive a car with top down 「屋根を外して運転する」。最近では4駆車を近代的に発展させスポーツ的娯楽目的のため作られた車を SUV と呼んでいます。SUVは Sport Utility Vehicle のことです。さて私達は英語で「うしろ」を何と言うかと問われるとすぐ back と浮かんできますがギヤ gear をバックに入れる時表示されているマークは「R」となっていますね。これは rear の頭文字です。だからバックミラーも rear view mirror でうしろの窓は rear window となります。
もう少し日本語英語を正式英語に直してみましょう。ドアの取っ手は door knob(ノブと発音する)と言います。通称ハンドルは steering wheel(スティアリング ウィール)原義は舵取り輪です。wheel はホイールでなくウィールと呼びます。ついでに車椅子は wheel chair で一緒に憶えてしまいましょう。グローブボックス glove box(compartment)はもともと手袋を入れる物入れから付いた名です。dash board 計器類を入れたパネルのことで dash だけでも通じます。右ハンドル車 right hand drive car。セダン sedan 発音はスィダンでダを強く言います。イギリスでは saloon car と言います。バンパー bumperバンバーではありません。bumpは「ごつん」の意味。シフトレバー shiftlever。ノークラ車のシフトを示すサインは L.D.P.R.ですが意味はもうお判りでしょう。コンバーティブル convertible 幌がたたみこめる車で、雨の少ないカリフォルニア州向きで戦後一時かなり流行りました。自動車は automobile です。最初にオートモまで一気に発音し、そのあとにビルと言うのがネイティブの発音です。car 通常乗用車を意味しますが汽車の車輛も意味し diner car 食堂車のように使います。ワイパー wind shield wiper が正式で車の前のウィンドーは窓というより風除けが最初の目的だったことが判ります。
以上我々に馴染みのある乗用車にまつわる英単語について触れてみました。お役に立てば幸です。
本紙2012年2月7日付(2210号)掲載
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