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ケヴィン山内の英語まめ知識

日本語になった外来語 (4)

 その②の最後にウルドゥーが英語のredになったと言いましたが、もう少しコメントしておきましょう。 

 アングロサクソン人が外来語として入ってきたウルドゥーのウを外して、ルドゥーからredにしたのですが、同様の発音癖でLOVEも最初はウラビアだったそうです。頭のUが外されないで英語と日本語になった例を一つ挙げましょう。それは、上(ウエ)=UPです。祖語はウヴェールでVやRの発音をしない民族もいるから、ウヴェール→ウェール→ウエになるわけです。例えばHawaiiも本当はハヴァイイと発音しますからね。他方VはBに、そしてBはPと発音され易いのは世界共通の発音癖ですからウヴェール→ウベール→ウプという変化が成り立つわけです。これをアングロサクソン人はアップと発音することによってUを外さなかったわけです。また彼等は、UPが短い発音なのでUを外せなかったのでしょう。PをBと発音する癖は日本人もジャンパーやバンパーのPをジャンバー、バンバーとBと間違えて発音する方が多いですよネ。

 ところで、印欧語はインド以西の言葉ですが東へはどこまで影響が残っているのでしょうか。韓国語にも日本語同様に中国語の影響を強く受けている「1(イル)、2(イー)、3(サム)、4(サ)」と「ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ」の「ハナ、トゥール、セ、ネー」の民族独自(?)の数詞があり、この2番目のトゥールに明らかな印欧語の数字「2」の発音であるトゥー、ドゥー、ドス…等々が残っていることが判りました。

本紙2006年9月7日付(2015号)掲載





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