ブックタイトルねじ関連辞典

ページ
7/202

このページは ねじ関連辞典 の電子ブックに掲載されている7ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

ねじ関連辞典

3.材料・加工および試験アルミニウム(Aluminium)アルミニウムは比重2.7で、マグネシウムおよびベリウムを除けば実用金属中最も軽い。純Alは耐食性が大で、加工性に富むので板、棒、管、線などにし、また鍛造、鋳造も容易で、用途が広い。またこの合金には、相当高強度のものが多く、軽重量の構造材料として航空機、車両などに多く使用されている。棒、線管用、切削、冷間圧造でもネジが製造される。一般構造用圧延鋼材(rolled steel for general structure)JIS G 3101。普通にSS材と呼ばれているもので、棒鋼またはバーインコイルとして製造されている。冷間、熱間ある圧造によって成形するボルト、ナット素材として最も広く使用されている。黄銅(brass)ネジに使用される一般用黄銅は、真鍮ともいわれ、主として銅と亜鉛からなる黄色の合金で、亜鉛30~40%、銅残部から成る範囲で、普通7:3、65:35、6:4と呼ばれる3種類が代表的合金である。ネジ材料としては黄銅線(JIS H 3521)、快削黄銅棒が使用されている。7:3黄銅は引抜、切削加工も容易で、引抜加工によってカタサおよび引張強さは増加し、焼ナマシしたときの2倍いじょうになり伸ビは反対に減少する。6:4黄銅は7:3黄銅よりも硬くて強いが、延性が低く常温加工性は比較的容易でない。帯鋼(hoop iron)幅に対して長さの著しく長い帯状の平圧延製品の総称、炭素で0.2%以下のリムド鋼材が大部分で、小幅薄手のものでは厚さ0.6mm、幅19~25mm、広幅厚手のものでは厚さ5~6mm、幅300mmでその間各種の寸法のものが製造されている。(ミガキ帯鋼としてはJIS G 3308に規定されている)。機械構造用炭素鋼(carbon steel for machine structural use)JIS G 3102、鋼材は電気炉または平炉にとるキルド鋼塊から製造する。これは普通SC材と呼ばれて棒鋼あるいはバーインコイルまたは線材として製造されている。棒鋼は加熱鍛造用のネジ材として、また棒鋼バーインコイルは冷間引抜を行ってネジ材として使用される。線材は引抜伸線をおこなって冷間成形用のネジ材として使用される。この材料は化学成分、主とし炭素量によって12種類に区別されている。材質は均一で、原則として熱処理を施して使用されるもので、合金鋼に準じた品質特性を有する。したがって特に厳格な機械的性質を要するネジ類、高周波焼入、浸炭焼入等の熱処理を施されるネジ類の製造に対して使用される。クロム鋼(chromium steel)JIS G 4104.SCr材と呼ばれ、炭素鋼に1%のクロムを添加して焼入性を改善した鋼種で、電気炉または平炉によるキルド鋼塊から製造する。JISには強じん鋼として5種類、ハダ焼鋼として2種類が規定されている。クロムモリブテン鋼(chromium molybdenum steel)JIS G 4105.電気炉または平炉によるギルド鋼から製造する。これは普通SCM材と呼ばれ、クロム鋼より焼入性がよくその上焼モドシに対する抵抗もよく、機械的性質が更に良好で、同一強サに対してじん性が高く、ニッケルクロム鋼にひっ適する鋼種として盛んに使用されている。軽合金(light alloy)アルミニウム合金、マグネシウム合金、チタン合金など比重の小さい合金の総称。硬鋼線材(hard steel wire rods) JIS G 3506.鋼塊から熱間圧延にて製造する。ネジ用としては第1種(SWRH 1)、第2種(SWRH 2)が使われる。この硬鋼線材は、ある程度の強さを必要とするネジ類に使用される。炭素含有量が軟鋼線材より多いため、冷間圧造加工によって成形する場合は、素材の製造工程において適当なカタサと組織になるよう熱処理が行なわれる。熱処理の不適当な場合はネジの頭割れ,頭トビなどの原因となることがある。合金鋼(alloy steel)最近引張強さの高いネジの使用は増加する傾向にある。この目的のために合金鋼がネジに使用されるようになり、JIS構造用念金鋼の規格材が使用されている。主としてクロム鋼、クロムモリプデン鋼、ニッケルクロムモリブデン鋼等で棒鋼あるいは線材として製造される。