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概要

ねじ関連辞典

過当競争かとうきょうそう資本主義経済では企業間に競争が行なわれることは原則であるが,わが国ではこの競争が過度に激しく,共倒れ的矛盾を呼び起しているところから,過当競争ということばが問題になっている.過当競争は,おもに3っの面でいわれる.第1は,大企業間のそれで,鉄鋼業,化学工業,合成繊維工業,自動箪,電気機械工業等ほとんどすべての主要産業分野で,巨大独占企業が設備増強の競争をやり,国民経済全休としては二重投資,三重投資となり,過剰設備を引き起す結果となっている.第2は,中小企業・零細企業問のそれで,わが国に多数存在するこれらの小規摸企業は,低い生産条件と労働条件で交字どおり共倒れ的競争をやっており,これが中小企業をいつまでも遅れた不安定な状態にとどめている.第3は特に貿易商社開の過当競争である.同一・市場に多数の会社が競合し,大量安売りの出血的輸出を行ない,けっきょく相手国の反撃や排斥運動にあってその市場を失い,共倒れになるという事態が,しばしば起こっている貸倒レ準備金かしだおれじゅんびきん売り掛けや受取り手形など貸金が回収不能になった場合に備え,各期の利益から債権の額に応じて積み立てておく準備金カルテル(cartel)企業連合と訳され,市場統制を日的として,同一産業部門の独立企業を独占的に結合する企業連合形態をいう.企業間の競争によって生ずる不利益をとりのぞき,11i場を独占し,超過利潤を獲得することを目的としている点ではカルテルもトラストも異なるところがないが,カルテルの特質は,独立企業の連合形態,すなわち協約による結合形態であること,及び市場統制を目的とするところにある.カルテルでは,その参加企業は法律的にはもちろん,経済的にも独立性を失わず,共同行為は協約の範囲内にとどまっていて,それ以外では自由に競争することができる為替レートかわせれ一と(exchangerate)外国為替相場(rateofforeignexchange)異なった通貨の交換比率のこと.わが国の立場からいえばドルとかポンドとかの外貨と円を交換するときの割合で,外貨を円で売買する場合の値段とみていい.為替相場の重要性はこれによって2国間の値段を比較できることで,これがなければ国家間の貿易など経済上の取り引きはできなくなる.為替相場は為替に需要供給の変化によって上下するが,わが国では1ドル対360円に公定されておりこの基準相場を大きく離れて動くことは許されない(上下の幅はIMFで国の為替相場はドルにリンクしており,ある国の通貨,たとえばポンドの相場は,ドルとポンドとの比率と1ドル対360円という相場をかみ念わせて割り出されている関税かんぜい(customduty,tariff)関税もまた消費税の一種でこれには,保護関税と財政関税があり,前者は主として国内産業の保護育成を,後者はおもに財政収入の増加をそれぞれ目的としている.財政関税は国内消費税の形で課税するようになり,関税というと現在では保護関税が巾心になつてきた.保護関税とは外国品に関税をかけて国内品より高くし,国内産業を保護しようとするものである.なお,このほか,輸出品にかける輸出関税もある.これは財政収入を上げることが目的である.