ケヴィン山内の英語まめ知識
「H」の話
前回の「W=ダブルユー」の読み方に続いて今回は『H』の正しい読み方を勉強しましょう。
この話にも発端があるのですが1960年頃に遡ります。そのころ、流行り言葉でいやらしい男性のことを“変態(へんたい)”と呼んでいましたが、これをローマ字で書くと“HENTAI”です。当時の女番長(スケバン)が、頭文字を捩って“エッチ”と発音したことが非常に小気味が良いので、枯野に火をつけたように拡がり、学校で英語の先生が一生懸命に『H=エイチ』と正しい発音を教えても、面白い発想だからとドンドン“エッチ=×”が拡がってしまいました。
さらに、恐ろしいことにテレビ・ラジオのアナウンサーや、きちんと教養を身につけているはずの人達までもが、電波を通じて“エッチ”という発音を流してしまうので「学校で習った発音とは違うのだけれど?もしかしたら…エッチが正しいのでは」と思って使っている人が多くなったということなのです。本当に恐ろしいマスコミの力ですネ。
以前のコマーシャルで、テレビ時代劇銭形平次の奥方役で活躍した女優さんが、出演していた某製薬会社の“○○○H軟膏”がありまが、なんと彼女が○○○H(エッチ×)軟膏と発音したコマーシャルが放送されたときに、変なイメージをお持ちになられた方も多いのではないでしょうか…。さすがに誰かが投書したのでしょう―最近では○○○H(エイチ)軟膏と読み方を直したようです。
私はTBSラジオを良く聞きますが、土曜日の朝の長寿番組で女性アナウンサーがPHSをピー・エッチ(×)・エスと発音しているのが大変気になっています。英語を学校で習った学生さん達にマスコミが違った発音を伝えている―と心配しています。
『W(ダブルユー)』と『H(エイチ)』を正しく発音する運動が日本中に拡がればよいと心の底から願っています
FJ2005年5月7日付(1967号)掲載
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