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社説 波紋

新たな元素 Nh(ニホニウム)

 ニホニウム。新たな元素を発見した理化学研究所の森田浩介氏らが、科学者で構成する国際機関のIUPACから受けた命名権(113番目)により、このほど発表された名称である。元素記号はNh(Nihoniumの略)。

 科学では必須の元素記号を纏めた周期表(周期律表)に、日本はもとより、アジアからの命名元素が明記されることは初めてと。元素記号と言えば、いまさらだが、ねじ業界にとっては製品の材料ミルシートをはじめ製品名にも用いられているなど、身近なものではないであろうか。

 現在のところは、鉄よりも質量が5倍重いとする以外、確固たる性質・特徴が判明していないようだ。未知であることから可能性も充分に秘めており、時間の経過及び開発の探求などで解明されていけば、将来的にはノーベル賞の受賞なんてことも考えられる。

 日本発の元素。今度は幻ではなく実証されたわけだが、具体化し何かしらに応用されなければ、「有ります」と言われても、大方の人には「無い」のと同じにとらわれてしまうのでは。もしや、あの時の再現になるかもしれない。

[2016年6月17日付け本紙2367号掲載分]


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