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社説 波紋

梅雨入りを告げる花々

 今月の中旬を過ぎたころ、全国で最も早く鹿児島県の奄美地方が梅雨入りをした。現地では、梅雨の時期を告げる目安として「伊集」(イジュ)の花が咲くものと伝えられ、ゴールデンウィーク中に咲いていた確認情報もあるのだが、台風の影響で例年及び去年よりも遅れての梅雨入りになったようだ。

 このイジュは、ツバキ科ヒメツバキ属の木であり、花は直径3センチ程度の清楚に白く咲き、お茶の花とも梅の花ともそれぞれの花に似ているそうだ。沖縄県の奄美諸島も含めた温暖とされる幅広い地域に分布する。小笠原諸島ではヒメツバキと同一の見方も窺えている。

 その一方で、梅雨明けを告げる花としては「立葵」がある。異名では梅雨葵(つゆあおい)とも。花が、梅雨入り頃に下の方から咲き始めていき、上の方が咲き終わる頃には梅雨明けを迎えることから、この名で言われている。

 ヒマワリが咲く弾ける時期には我々を取り巻く環境も弾けていることを願いたい。


[2015年5月27日付け本紙2329号掲載分]


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