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小池安雲の色の魅力

第99章

 例年よりも暖かい日差しが降り注ぐ日々、いかがお過ごしでしょうか。私の住む地域の川沿いでは、もう菜の花が美しく咲いています。昨年までは桜と同じ時期に咲いていて、ピンクとイエローのハーモニーを楽しんでいましたので、菜の花だけの風景は不思議な感じです。

 例年とは違うなと感じる出来事は、まだあります。外出を自粛する動きによって、テレワークのスタイルが一気に広まりました。テレワークという言葉の意味を調べてみると、「tele = 離れた所」と「work = 働く」をあわせた造語で、1970年代にアメリカで誕生したとのこと。マイカー利用による大気汚染を緩和する目的で始まったそうです。テレワーク自体は以前から存在する働き方だったのですね。かくいう私も、外で人と会う予定がキャンセルになり、一部の対面の仕事をテレワークに移行するようになりました。現代はパソコンやスマホを使ってオンライン通話を無料で気軽に行えて、良い時代だなと感じます。ではテレワークに代表される、柔軟な働き方を表す色はあるのでしょうか?

 そう、実はあるのです。それはターコイズ(青緑)色。テレワークは「時間や場所にとらわれない柔軟な働き方」のことなので、まずは「時間や場所」を表すグリーンが入ります。しかし、グリーンの単色だと場所と時間の安定だけの意味になるので、「tele = 離れた所」という要素がありません。そこでブルーの登場です。ブルーは水を表す柔軟さの象徴。さらに、コミュニケーションという意味もあります。グリーンにブルーを混ぜたターコイズは「時間と場所を柔軟に変えてコミュニケーションをとる」ことを実現する色なのです。

 さらにターコイズには「新しい時代」という意味合いもあります。今、状況が激変しているのはきっと、新たなかたちが生まれるタイミングなのかもしれません。大変なことも多いですが、ターコイズをうまく活用して難しい局面を乗り切りたいですね。

 ここで、いつものワンポイントアドバイス。ターコイズは柔軟なコミュニケーションをもたらす色ですが、さらなるメリットがあります。それは、クリエイティビティを開花させること。ターコイズを使ったコミュニケーションは、アイデアがさらに広がるかもしれません。そのため、油断しているといつまでも会話が終わらない…なんてことも。テレワークは勤務時間も柔軟なので、くれぐれも働き過ぎにはご注意あれ!

2020年3月17日付・第2502号紙面より


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